ヒルズ黙示録
-堀江たちはコンピュータシステムを越え、
この国の社会経済システム全体のハッキングを楽しんでいた。-
-彼は自分がギリギリだけれど合法といつも言っているようだが、
法に反しているかどうかを判断するのは彼じゃなくて司法の側にある。-
サブタイトルが「検証・ライブドア」となっているけど、ライブドア、楽天、村上ファンド、リーマンブラザーズ、ゴールドマンサックスなどのヒルズ企業を中心とし、フジテレビ、ニッポン放送、鹿内一族、TBSなどのメディア、大和SMBC、日興プリンシバル・インベストメンツ、三井住友銀行、オリックスグループなどの銀行や投資銀行、ソフトバンク、ソフトバンクインベストメント、USENなどのベンチャー、東京高裁、東京証券取引所、東京地検特捜部、金融庁、日本銀行などの行政機関、自民党、民主党、日本経団連などの政治機構。すべてが入り乱れた百花繚乱の戦国絵巻のようなストーリーだった。
この本でアエラの大鹿記者は、いくつかの嫌疑が違法と判断された場合、代表取締役としての責任はもちろん堀江容疑者にあるが、実行犯は宮内容疑者で、東京地検特捜部は堀江容疑者主導の絵を描き規制緩和が進んだ新自由主義の行き過ぎを是正するための、国策捜査であると論じている。ここに書かれていることが脚色はされつつも事実であるとするならばそうなのかもしれないが、上に引用したとおりその判断をするのは堀江容疑者でも大鹿記者でもなく司法なのだから、来年の早いうちに判決が出ると言われている司法の判断を待ちたい。
ただ、今回読んで気になったのは一連の事件ではなくこの司法判断の方。「法に反しているかどうかを判断するのは彼じゃなくて司法の側にある。」というのは法治国家の日本ではその通りだけど、そのシステムは結構脆弱で、ハックされるポイントを多々抱えている、意外と不安定なものなのだなということ。たぶん「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて(著:佐藤 優) 」とか読むともっといろいろ書いてあるのでしょう。
複雑系のこの世界の中でなにかの意志が働いたとしても、意図しないウイルスは必ず発生し、意志の結果が思い描いたものになるわけではない。ウイルスは滅びてもまた違う形で生まれてくる。まるでマトリックスみたいだ。と眠いので曖昧にして終わります。

