交渉人 遠野麻衣子・最後の事件
言い訳などではありません。どれほどの努力を費やしても、報われないことがある。それが現実だとわたしは思っています。あなたの家族を殺害した犯人を逮捕することが出来なかったのは、悔やんでも悔やみきれないことでした。ですが、繰り返しになりますが、どうにもならないこともあるのではないでしょうか。私たちは人間です。神ではありません。
前作の2年後から始まる物語(最近知ったのだけど、前作はWOWWOWで映像化されてるらしい)。前作よりも主人公遠野麻衣子が前面に出ていて、キャラクタがつかみやすかった。逆にまわりのキャラクタがいまいちキャラを把握できず、このキャラクタがこんな台詞言うかなぁという違和感がちょっと残った。
前作に引き続き、400ページとちょっと長いけれど、スリリングなのでどんどん読み進める。実際に起きた事件や物語内の架空の事件が多々出てきて、それがラストに向けたうまい複線になっている。
僕にしては珍しいことだけれど、犯人が登場する最初の一文から、この人が犯人だろうなと気づいた。その時点ではその人物を犯人と特定できる要素は何も提示されていなかったから根拠はないけれど、この人が犯人だったら小説的におもしろいだろうなと思ったら、ほんとに犯人だった。
できれば、最後の事件にせずもっと続いてほしい。

