おもてなしの経営学

おもてなしの経営学
アップルがソニーを超えた理由
中島 聡 (著)
部隊として各方面に同時展開するときはマイクロソフトの方法が圧倒的に強いでしょうね。だからアップルは製品数も少ない。最前線が100もあってあらゆる所で戦っている状況になったら、ジョブズのやり方では無理でしょう。
Life is beautifulというブログを書いている方の本。普段から読んでいておもしろいなと思っていたブログなので購入。コンピュータ系の人かなぁという程度でブログは読んでいたのですが、マイクロソフトの米国本社にいて、Windows95やInternetExplorerを開発した人だった。
「経営学」となっているけれど、個人の働き方やものづくりの考え方として読んだ。バリバリの技術者なので、ネット・技術至上主義的な色が少し強くて、僕もそういう世界になったらいいなぁとは思うけれど、一日中ネットに接しているわけではない大多数の人にはちょっと急進的な話に聞こえるんだろうなと思う。
「ソフトがなければただの箱」とPCのコアがパッケージソフトに合った時代に比べると、今は「ネットにつながなければただの箱」になって、WindowsでもMacでもPCでさえないケータイでもネットさえつながっていれば十分使えて、端末の価値が希薄化されているように思う。故に、ネットの、ネットサービスの比重が増している。
そんな環境の中、過去のソフトウエア資産によって利益の大半を稼ぎ出しているマイクロソフトは安易にネットに流れてしまうと利益が消えてしまうというジレンマを持ち、グーグルは過去の資産がないぶん積極的にネットに投資し利益を生み、幸か不幸か端末資産が少なかったアップルはネットをインフラに端末を超えたサービスを展開している図が見えてくる。
この本はそういう大局観が得られると言うこともあるけれど、アップルやマイクロソフト、グーグルの物作りの現場もよく知ることが出来る。ちょっと前までGoogleは神みたいな議論が多かったけれど、僕は今の検索サービスなんてそのうち今のOfficeみたいに一般化されそんな重要なものではなくなると思っていて、そういう主張に出会えた初めての本でもある。
