Archive for the ‘Book’ Category

ブラックジャックによろしく ガン医療編(再読)

2007/08/11(Sat) Book

ブラックジャックによろしく ガン医療編 表紙
ブラックジャックによろしく (5)
佐藤 秀峰 (著), 長屋 憲 (著)

-生と向き合う事は、
 死と向き合う事と同じ事ではありませんか?-

既に一度読んだマンガです。ドラマ版も見ました。マンガでも小説でも、本を読む時、その物語はその本の中で文字列として展開されるのではなく、読んでいる人の心の中で展開されるものだと思います。

そこに書かれている文字から、読む人それぞれにその物語の中の登場人物が描かれ、それにはその人のそれまでの記憶や気持ちの中からイメージされるため、本に書かれた物語と、読者一人一人の中で展開される物語には微妙にズレがあると思います。

故に、一度読んだ物語でも、その後にいろいろな経験をして、またふとその物語を読んでみると、全く違った物語が展開されます。いや、その後の経験から、その本がその人をまた呼び寄せるのかもしれません。以前この本を読んだ時は、日本の医療の矛盾や、それを突き破ろうとする医師達の物語として読んだ自分がいました。

今日読んでみると、その本はたしかに以前読んだ本と同じものであるのに、一人の患者がいかに死と向き合い、生きていくのかが描かれた本になっていました。妻が死ぬことを知った夫や、お母さんが死ぬと告げられた10代の子供の、そして、貴方の人生はこれで終わりですとあらかじめ告げられた一人の女性が、いかにして生きて死ぬのかが描かれた本になっていました。

「百年の孤独」を読んでいる(途中)

2007/08/04(Sat) Book

百年の孤独 表紙
百年の孤独 (単行本)
ガブリエル ガルシア=マルケス (著), 鼓 直 (翻訳)

桜庭一樹が「赤朽葉家の伝説」についてインタビューを受けた時、この「百年の孤独」のような物語を書いてみたかったと語っていたので興味が湧いて読んでいる。約500ページなのだけど、洋書の翻訳であることや、改行が極端に少ない(1ページに1文字の空白もなくすべてが文字で埋め尽くされている)ため、この土日をかけてもまだ読み終わっていない。普通の小説にすると1,000ページ以上、感覚的には2,000ページ以上のボリュームに感じる。

3分の2ほどしか読み進んでいないのだけれど、まだ物語の全体像が見えない。「ホセ・アルカディア・ブエンディアを始祖とするブエンディア一族が蜃気楼の村、マコンドを創設し、隆盛を迎えながらも、やがて滅亡するまでの100年間を舞台としている。」というのが一般的なあらすじ。ちょっと時代感とか世界観的に日本人の僕にはリアリティがあまり感じられないが、読んでいるうちにたしかにそこに一人の男の人生が形作られていく。今読んでいる時点で、既に最初の登場人物は亡くなり、その曾孫たちが活躍するようになっている。

ふと物語を読む手を休めて俯瞰してみると、普段一人で生きていると感じられない、自分が生まれるまでに、脈々と奇跡的と言っても過言ではない関係性があって、その大きな流れの中で自分が生きていて、後々自分もその流れの一部となって、自分を起点として自分が死んだ後もそのつながりが出来ていく、という実感を得ることが出来る。それは、そのそれぞれの登場人物の人生が幸福であったとか、不幸であったとか、そういう風に言い切ることの出来ない、大きな激しい流れだ。

まだ物語は続いているので、カタルシスを感じるところまではいけていないが、最後までこの一族の物語に付き合うしかないような、読者を引っ張っていく力強さがある。この大きな物語を、どうやって帰結させるのだろうか。

10代の頃に読んでいた本たち

2007/07/31(Tue) *Pickup, Book

このブログを始めて最初の頃BOOKLOGというサービスにこれまで読んだ本を登録していたことがあり、久しぶりにそれを発見。僕の本好きはここ1・2年の事だと思っていたんですが、意外と前からだった事に気づいた。今10代の頃に読んでいた本を今見直すとおもしろかったので、少し紹介。こんな本を読んでいたら、こんな人間になってしまいましたという視点でご覧くださいませ。

いわごろの本棚

■IT系


図で分かる…の2冊は、システムというものをわかりやすく教えてくれて、今の僕のベースになっている気がする。ただわかりやすく解説するだけではなく、おもしろく、次の興味や疑問がわいてくる本でした。ワークフロートか、業務をシステム化するとか、そんなことも何となく興味がわいたけど、業務分析までは興味が行かなかった。

■小説


当時メールマガジンを書いていた田口ランディのコンセントアンテナモザイク三部作は、鈴木光司のリング、らせん、ループ三部作で小説のおもしろさにはまった僕に、また違った世界を見せてくれました。若かりし僕にはコンセントのラストは衝撃的でした。まあ、コンセントだけどさぁみたいな、気持ちいいやられた感。

月の砂漠は、映画の原作。あるベンチャー企業の成功と崩壊、家庭の崩壊と再生を同時に描いていく。どちらかというと映画の方がよかったかな。パイロットフィッシュは、淡い恋の物語で、リップスティックは月9ドラマのノベライズ。10代の頃は野島伸司にだいぶ侵されていました。

■ノンフィクション


当時かなり話題になった桶川事件のルポは、小説とはまた違ったノンフィクションというもののおもしろさと、批判的に読むという視点と、報道や裁判だけでは伝えられない、裁ききれない物があるということを知りました。

「ぼくたちは、銀行をつくった。」は、ソニー銀行が出来るまでの物語。かなり平たくかかれていますが、今思い返せばチーム運営とかコンセプトとか、そういう話を書いていたと気づきました。

■ビジネス


当時はテクニックよりも思想的な物を読んでいました。稲盛和夫とか、田坂広志とか。

■謎


なぜコレを読んだのか全く分からず。。。

GOSICKs

2007/07/16(Mon) Book

GOSICKs 表紙
GOSICKs
春来たる死神
桜庭 一樹 (著), 武田 日向 (イラスト)

-もしかしたら、
  ぼくのほうがヴィクトリカに選ばれたのかもしれないな。-

いい加減にしろといわれそうですが桜庭一樹です。久城一弥とヴィクトリカ・ド・ブロワの出会った頃の物語が描かれる短編。物語により深みを与えてくれた、という印象。

GOSICK IV

2007/07/16(Mon) Book

GOSICK IV 表紙
GOSICK IV
愚者を代弁せよ
桜庭 一樹 (著), 武田 日向 (イラスト)

-汝、愚者の代弁者と、なりて
  我を救え。-

相変わらず桜庭一樹。あらすじが、読めるのですが、おもしろい。これまでのGOSICKシリーズの中では一番好き。ひとえにキャラクタと演出みたいなもののおかげでしょうか。それにしても、一人の作家の本をここまで続けて読むのは初めてです。

GOSICK III

2007/07/15(Sun) Book

GOSICK III 表紙
GOSICK III
青い薔薇の下で
桜庭 一樹 (著), 武田 日向 (イラスト)

-退屈っていうのはもしかしたら、
  寂しいって意味じゃないかと、セシルは思うんだけどなぁ…-

そしてまた桜庭一樹。この作家、全く違うテイストの物語を書いているのに、確固たる文体を持っている。それぞれの本で一つの文体を使って物語を作っているのに、それぞれできちんと独自の世界と空気を作っている。これはぜひ直木賞を取ってもらいたい。

GOSICK II

2007/07/07(Sat) Book

GOSICK II 表紙
GOSICK II
その罪は名もなき
桜庭 一樹 (著), 武田 日向 (イラスト)

また桜庭一樹。このシリーズ、素直に読んでいけば誰が犯人か分かる作りになってるのですね。森さんのS&Mシリーズの二人は好きになれなかったけど、この本の久城一弥とヴィクトリカはしばらく読んでいけそう。

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?

2007/07/04(Wed) Book

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? 表紙
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
西村 博之 (著)

-ガリレオ・ガリレイの時代に集合知があっても、
  地球が回っていることにはならなかった。-

僕は2chをいつも見るようなことはなくて、まとめサイトをRSSで読んだり、この前の渋谷スパ爆発とか速報的イベントが起きた時に見に行く程度です。なのでたぶん2chはそんなに見ていないのですが、その中で感じている印象を少し。

僕は、2chはとても人間らしい場だと思います。ただ、とても醜く乱雑で愛想のないものだとも思います。それは、人間自信がそうであるように。だから、2chの意見に共感することもあれば、嫌悪感を覚えることもあります。

ひとつのスレッドの中には賛成や反対、何も考えてないものや汚いコメントが多々ありますが、その1コメントだけを見ずにそのスレッド全体を見ると大枠の意見というものは感じられることが多いです。それは、個人の意見と同じだと思う。

ある事柄についてコメントする時、賛成や反対、何も考えてないものやダークサイドの自分がそれぞれ思うコメントがあって、それを総括して一つの答えを話す。でも、その時に話していない自分の考えも数パーセントはあるはず。それを全部読ませてくれるのが2ch。冒頭の引用句にあるように、そこで出た集合知が正しいわけではないことも、またおもしろいと思える。

少女には向かない職業

2007/06/30(Sat) Book

少女には向かない職業 表紙
少女には向かない職業
桜庭 一樹 (著)

引き続き桜庭一樹。男は何かがあるとポキッと折れてしまうけど、女はしぶとく生きていくという表現はなかなかうまいなぁと思った。そういえばどんな物語でも、どんなに予期しないことがあっても生き続けていくのは女の方だなと思い出した。

GOSICK

2007/06/30(Sat) Book

GOSICK 表紙
GOSICK
桜庭 一樹 (著), 武田 日向 (イラスト)

桜庭一樹を乱読中。赤朽葉家の伝説とは全く違うライトな感じだけど、土曜日の朝に読むにはちょうどいい感じだ。一応ミステリなのだけど、わかりやすいと言えばわかりやすい。ミステリに関わらずだけど、ミステリは特に登場人物のキャラクタが大事なんだなぁと思う。