悩む力
結局、愛というのは、ある個人とある個人の間に展開される「絶えざるパフォーマンスの所産」の謂なのであって、どちらかが何かの働きかけをし、相手がそれに応えようとする限り、そのときそのときで愛は成立しているのだし、その意欲がある限り、愛は続いているのです。
討論系のテレビに出て、勝谷雅彦とかがヒステリックに叫んでいる横で、聞こえるか聞こえないかくらいの落ち着いた小さな声で冷静に話し続ける姜尚中氏の本。売れているらしいので一応買ってみたが、「現代は、自由を手にした代わりに安定を失った社会である。その中では、真面目に考え悩み、自分の納得できる答えを一人ひとりが見つけるしかない」というような話と理解した。
ちょっと話が飛ぶかもしれないけれど、自由と同時に変化の振れ幅も大きくなった現代社会の中では、皇室・天皇家というのは価値が増してきているのではないかと思う。皇室は、変化しない事に価値があるのではないかと思っている。現代ではほとんど消滅した核家族と親族関係を未だに継続し、常に一定の価値観で、国民からも政治からも一歩引いたところにずっと居続ける存在。
現代社会が社会主義と民主主義でケンカしながら一気に資本主義に転換し、バブルで痛い目に遭ったはずなのに、また懲りずにレバレッジ金融を追い求め、またバカのひとつ覚えみたいにそれの全否定に走っている。その中で、常に変わらず存在し続けた皇室には、やっぱりある程度の価値があると思うし、男尊女卑といわれようが男系天皇で行くべきなのかなぁと思う。変わらない事に、価値があるとするのならば。
さて、この本の中でもちょっと浮いた存在の「愛」については、僕も一番分からないところかもしれない。愛とは普遍的な安定した「ゴール」ではなく、お互いの関係性の中で一瞬だけ訪れる「瞬間」じゃないのかなぁという程度は考えているけれど、さて、どうなんでしょうかね。









