Archive for the ‘*Pickup’ Category

桜の森の満開の下

2007/03/24(Sat) *Pickup, Book

桜の森の満開の下 表紙
桜の森の満開の下
坂口 安吾 (著)

そこは桜の森のちょうどまんなかのあたりでした。四方の涯は花にかくれて奥が見えませんでした。日頃のような怖れや不安は消えていました。花の涯から吹きよせる冷めたい風もありません。ただひっそりと、そしてひそひそと、花びらが散りつづけているばかりでした。彼は始めて桜の森の満開の下に坐っていました。いつまでもそこに坐っていることができます。彼はもう帰るところがないのですから。

ときどき読み返してしまう。青空文庫でも読めます。桜には狂気があり、人間はそれに触れると、理由もなく人を殺すことが出来る。そしてそれは自分自身の死でもある。殺人には理由があると考えがちだけど、それは部外者が自分たちにはそういう理由がないから自分たちは人を殺す人間ではないという意識を持つために結果的に作られるだけで、本来人は理由もなく人を殺すことが出来る生き物なのだと思う。ただ、人のつながりや社会システムによって、それが起きにくいように予防線をはっているだけで、本来はやはりそういう生き物だと思う。この本は、そういう書いてはいけない、気づかせてはいけないことを書いてしまっているように思う。

いわごろ的 Life Hack(ユーティリティ編)

2007/03/22(Thu) *Pickup, IT

今回はパソコンがより快適になるユーティリティ編です。

CraftLaunch
ランチャーソフト。IEと打てばInternetExplorerが、mixiと打てばmixiが、Wordと打てばWordが一発で立ち上がる。(あらかじめ登録が必要ですが。)スタートメニュー>プログラム>…と辿っているのがあほらしいです。

サイボウズ・リマインダー
会社でサイボウズを使っている方向け。新しい予定が追加されると、サイボウズを見に行かなくても自動的に通知してくれるので、勝手に会議に入れられてもすぐに察知できます。また、予定の15分前に「次はこの会議室でこのMTGがあるよー」とアラートを出してくれるので、遅刻癖の人にも最適。

TClock
Windowsのタスクバーに、曜日も出ればいいのに。。。という願いを叶えるためだけのソフトです。

ATOK
実は一番使っているアプリケーションって、IME(日本語入力ソフト)だということはあまり気づかない。1981年から26年間、僕の生きた時間よりも長い時間をかけて改良され続けている訳ですよ。OSの付属として作っているソフトとは、訳が違う。

タブブラウザonタスクトレイ
IEにタブブラウザ機能を付加したブラウザですが、閉じるを押しても終了せず、タスクトレイに格納されて常駐させる事が出来ます。○ixiとか、管理画面とか、よく使うサイトをここにずっと格納して素早く呼び出せます。ある特定の筋の方には使い方を感じ取っていただけるかと…。

パスみえ 2000
ふつう「*****」とマスクされちゃっているパスワードが見えちゃうソフトです。設定してあるけど、これなんだったっけなー、というときに使うもので、あいつのパスワードを盗んじゃえという時に使うものではありませんので、あしからず。

WinDirStat
ハードディスクの占有状況をグラフで可視化してくれるソフト。時々実行して、無駄に容量を食っているフォルダを徹底的に削除しまくるときに便利です。

とりあえずそんな感じです。次はブラウザ編。

いわごろ的 Life Hack(OS編)

2007/03/22(Thu) *Pickup, IT

ベースとなるOSはとにかくシンプルにしましょう。以下全てWinXPの場合です。

【音を消す】
[コントロールパネル]>[サウンドとオーディオデバイス]から[サウンド]タブを開いて、サウンドを全て消しましょう。

音なんかいらないはず。

【グラフィック効果を消す】
[コントロールパネル]>[画面]を開いてテーマを「Windows クラシック」に変更。
[コントロールパネル]>[システム]から[詳細設定]タブを開いて、[パフォーマンス]の設定をクリック。視覚効果にあるチェックを全部外す。

ウインドウに陰がなくても仕事は出来るはず。

【自動更新を停止する】
[コントロールパネル]>[セキュリティ センター]を開いて、Windowsの自動更新を停止。たまにしかないセキュリティアップデートのためにチェックプロセスを常駐させるのはもったいない。セキュリティアップデートは後術するRSSでITMediaとかをチェックしていれば気づくので、手動でやりましょう。それがちょっとでもめんどくさい人は絶対ONで。

【フォントをMS UI Gothicに】
[コントロールパネル]>[画面]を開いて[デザイン]タブの[詳細設定]を開き、フォントを全部「MS UI Gothic」というやつにしましょう。これはカタカナの文字幅が通常より狭くなっているので、一画面で表示される文字数が多くなり、一覧性が増します。僕はいろんな所のフォントを徹底的にこれに変更してます。

いちアクションごとの時間が少しだけ短くなる程度の効果しかないですが、ちりも積もれば何とやら、サクサク動くのは気持ちいいものです。というわけでOS編でした。

いわごろ的 Life Hack(PC編)

2007/03/22(Thu) *Pickup, IT

というわけでいわごろ的 Life Hackです。

【Life Hack】
効率良く仕事をこなし、高い生産性を上げ、人生のクオリティを高めるための工夫。

既に知ってることもあるかと思いますが、いわごろのやっていることや使っているソフトをご紹介。ちなみにいわごろはPC・ネットワーク原理主義者であることと、At Your Own Riskということで。

【PCはノート型を】
コンパクトなことはもちろんですが、停電の時にバッテリーで動いてくれるからデータ消失リスクがないことはあまり気づかれてない気がする。それと、ノートPCのコンパクトなキーボードは、日本人の小さな手に合っている。キーボードが小さいと、指を移動する距離が小さくなるので、一日中使っているとかなりの省力化になっているハズ。

いわごろが個人的に使っているのはVAIO T
VAIO T


VAIO typeT

【マウスにはお金をかけて】
おなじくマウスも一番多くの時間使うもの。ホイルスクロールがあるのはもちろん、手になじむ大きさであることや、ワイヤレスであることも結構大事。いわごろが使っているのはMX™ Revolutionです。これは充電式なので、電池を替える必要もなく、09:00?26:00まで使っても翌朝まで充電しておけば全然問題ない。MAX徹夜して39時間連続使用しても問題なかったですが、3日連続徹夜する可能性のある職業の方にはオススメしません。>福井の誰かさんへ

MX™ Revolution

と、とりあえず大きな所から入りましたが、今後各論へ。

Sony Style(ソニースタイル)

ワイルド・ソウル

2007/03/04(Sun) *Pickup, Book

ワイルド・ソウル 表紙
ワイルド・ソウル
垣根 涼介 (著)

-「死ぬには惜しい夜だ。」-

会社のO貫さんから薦められた本。文句なしに最高に面白い。喜怒哀楽の全てが詰め込まれていて、最後の一節を読んだときに「うきゃぁ!」という喜怒哀楽全てがごちゃ混ぜになって生まれる何とも言えない気持ちになった。本当は最後の一節を引用したいのだけど、読む人の楽しみを取ってしまうので、あえて書かない。これまでに読んだ本の中で一番面白い。

有限と微小のパン

2007/02/10(Sat) *Pickup, Book

有限と微小のパン 表紙
有限と微小のパン
THE PERFECT OUTSIDER
森 博嗣 (著)

-彼女の父親も母親も、娘に何も託さなかった。
  彼らは自分たちの人生を生き、その人生の中で娘を愛したのだ。-

物語の流れとしては、「すべてがFになる(iwalog:すべてがFになる)」があり、この「有限と微小のパン」があり、「四季(春・夏・秋・冬)(iwalog:四季(春・夏・秋・冬))」と帰結していくのだけど、僕は「有限と微小のパン」を読まずに「四季」に行ってしまった。ミステリーとしては特に面白い物ではなかったけど、四季のストーリーの最後のピースを埋める物語としては、価値があった。868ページ、読了に9時間。

バニラ・スカイ

2007/02/10(Sat) *Pickup, Movie

バニラ・スカイ ジャケット
バニラ・スカイ
出演: トム・クルーズ, ペネロペ・クルス 監督: キャメロン・クロウ

これを見るのは3回目。顔の右半分を失ったトム・クルーズ、狂ったキャメロン・ディアス、静かに佇むペネロペ・クルス。そこに流れる音楽と、「オープン・ユア・アイズ」の声。モネのバニラスカイと、ポール・マッカートニーの歌声。現実の中でも夢と感じたり、夢の中でも現実と感じたりする。一番好きな映画。

永遠の嘘をついてくれ(吉田拓郎 × 中島みゆき)

2007/02/04(Sun) *Pickup, Music

Forever Young Concert in つま恋 ジャケット
Forever Young Concert in つま恋
出演: 吉田拓郎, SEO BAND

吉田拓郎×中島みゆきの「永遠の嘘をついてくれ」を収録

永遠の嘘をついてくれ
作詞・作曲 中島みゆき

ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便はまだまにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けっして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい

なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ

この国を見限ってやるのは俺のほうだと
追われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏町で病んでいると
見知らぬ誰かの下手な代筆文字

なのに永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか

傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに

たとえくり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに
人はみな 望む答だけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ  出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

ふたりの関係について書かれたサイトを読んでからもう一度聞くと涙が出ました。

パラダイスカフェ ジャケット
パラダイス・カフェ
中島みゆき

(Track3:永遠の嘘をついてくれ)
中島みゆき - パラダイス・カフェ

Long time no see ジャケット
Long time no see
吉田拓郎

(Track7:永遠の嘘をついてくれ)

わたしはレンタルお姉さん。

2007/01/29(Mon) *Pickup, Book

わたしはレンタルお姉さん。 表紙
わたしはレンタルお姉さん。
川上 佳美 (著)

-私がその新聞記事に目を留めることができたのは、
  自分を活かせる仕事を求めて、真剣にもがいていたから。

 求めていたからこそ、
  私はレンタルお姉さんという仕事に就くことができたのだと思っています。-

ニートの再出発を支援する「レンタルお姉さん」をしている人の本。あえて、でも批判的な趣旨ではなく書いておくと、このレンタル活動は3ヶ月30万円(目安)の費用を訪問先から取っているビジネス。そのためか、この人の書いていることはとても冷静で、客観的で、それ故にまっとうな事だと思う。こういう事は盲目になりやすいことだから。

この人のやり方が、正しいのかどうかは僕には判断できないし、全てに適用出来る物ではないと思う。ただ、極めて僕の考え方に近い。ニートや引きこもりに必要なのは、ウェットなカウンセリングではなく、こういうきっかけ作りと外界との接点づくりだと思う。引きこもることは、無駄ではないと思う。でもそれは、その状況を抜け出して、初めて意味を持つ。

四季(春・夏・秋・冬)

2007/01/28(Sun) *Pickup, Book
四季 春 表紙
四季 春
Green Spring
森 博嗣 (著)
四季 夏 表紙
四季 夏
Red Summer
森 博嗣 (著)
四季 秋 表紙
四季 秋
White Autumn
森 博嗣 (著)
四季 冬 表紙
四季 冬
Blue Winter
森 博嗣 (著)

-どんな童話でも、良い人間は皆、形も良い。
 醜いものが愛される物語もあるけれど、最後には、
  美しい姿に変わってハッピィエンドになる。

 そうならなければ、
  幸せは訪れないかのように。-(春)

-「これが、孤独ですか?」
  「そう、それが孤独です」四季は答えた。

 「本当は、悲しいのですね?」
  パティは訪ねる。

 「いいえ」
  四季は微笑んだ。

 「悲しくはありません。
  ただ、そこには、自分だけが存在している、という意識。
   誰にも伝わらない、という思いがある」-(冬)

「すべてがFになる(iwalog:すべてがFになる)」を読んで、ミステリの体裁をとるこの本の犯人である真賀田四季の魅力だけが強く残った。それは、「白夜行(iwalog:白夜行)」の雪穂や、「火車(iwalog:火車)」の喬子のようで、孤独を抱え、知性をもった、その気持ちを誰も理解してくれない人だったからかもしれない。その四季の過去やその後を綴った本があるといわれれば読まないわけにはいかず、Amazonで届く時間も惜しくて渋谷のTSUTAYAで買ってきた。本当は「有限と微小のパン」という四季が登場する本がもう一冊あって、物語の時間軸的にはその本が先なのだけど置いてなかった。四季は4部作と長いけど、四季の世界に触れる時間は、長い方がうれしかった。

どうやらS&MシリーズやVシリーズという、この著者のシリーズ物の交差点になる本らしく、それらの本のキャラクタが多く登場し、謎もいろいろ解決されているようだった。僕にはそれはよく分からなかったけど、「冬」で四季が新藤清二を刺したときの会話を読んだとき、「すべてがFになる」から「春」「夏」「秋」「冬」と流れてきたこの1,625ページの物語に、自分の中で一本の線が白く鋭く貫いて、放心状態になってしまった。

現実にはあり得ず、抽象的な、連続性のない物語かも知れない。でもそれを丁寧に全部読んでいって、ふと振り返ると、僕らがときたま出会うことが出来る、あの言葉にならない気持ちのカタチが、見えたような気がした。人には、「楽しい」でも「うれしい」でも「悲しい」でもない、もっと豊かな感情がたくさんある。それを表現するには、言葉はあまりにも足らなすぎる。