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無意識の中の意識 – ITベンチャーを知る4冊

2006/02/13(Mon) Book

ブログを再開した手始めに最近読んだ本の感想でも書こうかと思って、直近の4冊をあつめたら、あらと気づいた。すべてITベンチャーの本なのだ。買った時期はバラバラ、中には1年前に買った本もある。読んでるときは全然意識してなかったんだけど、不思議と繋がっちゃうのですね。以下読んだ順。

起業ってこうなんだ!どっとこむ 表紙
起業ってこうなんだ!どっとこむ
藤田 晋 (著), 米倉 誠一郎 (著)

-FLOSS
 とにかく失敗しろ、異質な視点で考えろ、
   現場に出よ、いい加減になれ、バカになれ-

お約束ですね。藤田さんの本の中では一番学ぶところが多い本だと思う。サイバーエージェントの事業紹介の部分もかなりあるけど、仕事の事、組織の事、上場の事、そもそもの経済の事など体系だって流れるように学べる。この後の本を読んでその思いは強くなったのだけど、サイバーエージェントは楽天やソフトバンク、ライブドアなど財閥的発展をしている企業とは路線が違う。かといって、はてなやGoogleのような技術的発展をしている起業とも違う。どれが残り成功するのかは分からないけれど、みんな自分の道に自信を持ち集中して走っている。

大企業では小さいビジネスがしにくい、自社の株を村上ファンドに売ったソフトブレーン、短期の利益を考えながらも長期の利益を出す、理想と現実のギャップを埋めるのが経営、教育はアウトプット型がいい、といった事が強く印象に残った。

幻想曲 孫正義とソフトバンクの過去・今・未来 表紙
幻想曲 孫正義とソフトバンクの過去・今・未来
児玉 博 (著)

-好調な決算を背景に「後は孫社長の体調だけが心配」との声もあった。
  これに対して孫社長は「前髪は危機的状況だが、健康状態は至って健康。
   表面的にはワンマンのように映るかもしれないが、実際は組織で動いている。(以下略)-

脚色されているとは分かりつつも、今の飄々とした童顔の孫さんからは微塵も感じられない、もの凄くもの凄く濃い生き方に一緒に流され一気に読んだ。在日三世として今メディアには多くを語らない幼少期、事業の立ち上げ、孫さんが描いた夢を次々と形にしそして必ず去っていくブレーンたち、タイムマシーンと時価総額経営、病。そして夢を描いてくれるはずの実務者の自殺など。

読みながら思った。出てくる企業名や事業内容は時代を感じるけれど、やっている事は今の楽天やライブドアがやっている事と同じ。もっと言えば、10年20年前に孫さんが体当たりで四苦八苦しながらやってきた事を、時流も手伝ってスマートにやっているのが楽天やライブドア。M&Aは時間と顧客を買えるという言葉が、印象的だった。

折しも今日、ソフトバンクはEBITDAベースでの過去最高益を発表した。冒頭の言葉はその発表での言葉だけど、そこに至る過程を知れるこの本はぜひぜひ読んで欲しい。おすすめ。

楽天の研究 表紙
楽天の研究―なぜ彼らは勝ち続けるのか
山口 敦雄 (著)

楽天をネットビジネス期とファイナンス期に分け、各取締役のインタビューで楽天の様々な顔を照らし出し、全体像に迫ろうとする本。全体的にネットのインタビューや一般に知られている事が多く、あまり深く掘り下げられていないのが残念。

ライブドア資本論 表紙
ライブドア資本論
佐々木 俊尚 (著)

-巨大な放送業界と堀江貴文。
  それはたとえて言えば、恐竜と小型ほ乳類みたいなものである。
   恐竜はいずれ滅びる事を運命づけられているとはいえ、
    未だに栄光の大恐竜時代の最後の残滓を謳歌している。(中略)
     「おまえらはもうすぐ滅びるんだぞ!」「いずれは俺たちの天下になるんだぞ」
      とかみついたとしても、恐竜の方は何の痛痒も感じていない。
       「うるせぇなぁ」と小型ほ乳類を後ろ足で引っかけ、遠くに投げ飛ばしてしまうだけなのだ。-

堀江さんの登場は日本社会の歴史的必然であり、日本経済が迷走の末に産み落とした赤子であるととらえ、その背景を紐解く事で彼を解き明かそうという本。ライブドアとフジテレビの戦いを軸に書かれている。MSCBの仕組みがやっと分かった。まだ人に説明できないけど。

一番興味深かったのは、戦前の地方財閥からの直接金融⇒戦中の政府が生産をコントロールするための政府→銀行→企業の間接金融⇒戦後の財閥解体や証券不況による買収危機などから官僚主導での株持ち合いや間接金融となり、現在に至る流れ。そして金融ビッグバンがあり新興企業が生まれる現在に至っている流れ。全ては偶然にも必然にも見え、その中で生きていることをとても不思議に思う。日本人は元々協調性がないのではないかという解釈も、自分の中では新しい発見だった。

そして話は堀江さんに迫り、堀江さんを是とするか非とするかは、日本がこれまでやってきた事への踏み絵であると解く。

今となっては全ての内容が今のライブドアに繋がるように見えてしまうけれど、僕は堀江さんがやってきた事がまっとうなことではなかったことが残念でならない。誰かが書いていたけれど、世界一の記録を出したアスリートがドーピングだったときのような感覚。

ちなみに僕はなるほど、とかへぇとか感動したところには付箋を貼るのですが、この4冊で一番付箋を貼ったのはライブドア、逆に一番少なかったのは楽天でした。この無意識の結果の中にも、何かの意識が働いてるのかも、しれない。

※尚、全部個人的な、意見です。

ビジネス書祭り

2005/12/24(Sat) Book

小説を読みすぎた反動のようにビジネス書へ。

使える 弁証法 表紙
使える 弁証法
田坂 広志 (著)

-止揚とは、互いに矛盾し、対立するかに見える二つのものに対して、
  いすれか一方を否定するのではなく、両者を肯定し、
   包含し、統合し、超越することによって、
    より高い次元のものへと消化していくことです。-

この人の本は「なぜマネジメントが壁に突き当たるのか」「未来を拓く君たちへ」と読んできてどっちも結構感銘を受けた。今回も期待に応える感じ。ほかの哲学や思想っていうものもこんなに面白いのならもっと勉強してみたい。「螺旋的発展(進歩・発展と復活・復古)=ギャザリング」「進化の本質は多様化」「否定の否定で進化する」「割り切らない」「営利企業と非営利企業」「日本の役割」など。

メディア・ビオトープ 表紙
メディア・ビオトープ―メディアの生態系をデザインする
水越 伸 (著)

-送り手が無機質な機構体となり、視聴者が欲望をむさぼる消費者になることで、
  マス・コミュニケーション不全を起こす。それは単なる情報の大量流通、
   まき散らしに過ぎず、コミュニケーションではなくなるのだ。
    (大量に植樹された杉が花粉症をもたらしたように。)-

タイトルと装丁に惹かれて買った。たぶん著者の伝えたかったこととは違うところでいろいろ収穫有り。ラジオ(無線)誕生時の姿はインターネットそっくりだったこと、メディアはドームであること、メディアと宗教、今の新聞の仕組みができあがるまで、メディアリテラシーとは何か、そういうことをいろいろ学べた。

好き嫌いで人事
好き嫌いで人事
松井 道夫 (著)

-C to B to C-

タイトルのインパクトに負けて買う。人事制度の話ではあるが、その制度ができるまでのバックエンドが中心(その方がためになり、おもしろい)。

進化する日本的経営
進化する日本的経営
全員リーダーの時代へ
吉村 久夫 (著)

-トヨタは「環境のトヨタ」によって、
 自動車の販売台数を単に増やしたいと願っているわけではないという。
  同社が願っているのは、「尊敬される企業になりたい」(張社長)ということである。-

日本的経営とはどういったものか、それはなぜこれまで成り立ち、また今成り立たなくなったのか。そしてこれからの姿は、といった流れ。昔は君主であったが今は民主であり、衆愚政治・大衆迎合であり、民衆にこそ帝王学が必要という所から、全員参加型経営、全員リーダー経営につなげる流れは面白かった。

今度の時は私の内閣ではないから分かりませんという人が君主になる時代、民主がしっかりしないといけないよねと。

最近つくづく自分の学のなさ(学歴のなさじゃないよ(汗)を痛感する日々。ちゃんとがんばろう…。

清原基金

2005/02/02(Wed) Diary

ZAKZAKより。

ZAKZAK

田中さんは「清原さんが被災地に1000万円をポンと寄付したことは大きな話題になったが、本当はそれだけじゃないんですよ。すごいのは、人知れず、昨年オフに“清原基金”を設立し、オフのテレビ出演で得たギャラを投じて、新潟に限らずいろいろな災害で痛めつけられた人たちへ、贈っていることです」と明かしている。

かっけぇ。本人が言わないのが(日本的だけど)かっけぇ。昨年のストで親会社の経営不振は選手の高額な年棒も一因なのに選手会からその点に関する対策が何も語られないのが話題になってましたが…。夢を与える商売だと選手がいうなら高額年俸でいいけど、きちんとした使い勝たしてくれれば全然いいワケで。税金と同じような感覚。夢見れる税。

子育て

2004/10/27(Wed) Clip

子育てしながら働くことの出来る会社になれるか – iemoto blog

ただ、ただですね、特に今でも中小企業は「給料払ってるのに」とかなんとかいって子育て中の親が仕事場を離れて保育園に送り迎えに行ったり、それこそ運動会のために会社を休んだり、急病で会社をぬけださなければならなくなったというものを嫌う経営者は山ほどいます。経営者にも言い分はどうやらあるようですが、同じ給料を払ってるのに仕事の量が違うのでは困るというわけです。しかし、あほか、と。あんたもいつだったか遠い昔、子育てされたから今こうして大きくなってるんでしょう、と。

会社って総体としてあるべきだと思ってるのですが、総体は一人ひとりの人があつまって出来ているのだとも思うわけです。一人ひとりが動きやすくなっていることで、少し余白があることで、そこで初めて効率的でフルパワーになると思うのです。

どこかに書いてありましたが15パズルは1個空いているから自由に移動できるわけで、誰かがいっていましたがお城の石垣は小さい石がいっぱい集まって強固な一つの塀になるわけで。ただ、従業員側も、それを都合のいいように解釈したらあかんとも思います。お互い歩み寄り。

漢方薬のような言葉

2004/10/27(Wed) Clip

最近だれかに同じようなことをいった覚えがあるのでクリップ。

お薦めの本は? – 高橋がなりブログ 虎の声 – SOD

ビジネス書には「技術系」と「精神系」の2種類があります。僕は「技術系」のものは買ったことがありません。本になった時点で、そこには何も価値がないと思うからです。

ですから僕は、「精神系」の本を読んでいます。会社経営には必ず、いろいろな壁が現れます。その壁を乗り越える精神力を鍛えるために本を読みました。それが松下幸之助さんの本です。これが、知らないうちに僕にとっての有効な栄養素となっています。

(略)

今、改めて思えば、「素直」というのは「ありのままに受け入れる」ということだと僕は思います。自分にとって、いいことも悪いことも現実に目の前にあるのならばすべて受け入れる。

その上で、自分がどう動けばいいのか。すると、「自分が変われば周りの環境が変わる」という発想に行き着きます。僕のベースには松下幸之助さんの血が流れていると思います。

(略)

これは漢方薬みたいなものです。5年、10年経つとジワジワと効いてきます。今は、西洋医学が発展して、即効性のある薬ばかりがもてはやされます。でも、23歳の「新井」さんは、今は地力をつける時期です。だからこそ、この本をオススメしたいと思います。

ACCS事件

2004/10/27(Wed) IT

裁判をたくさん見てるわけではないのでよくある裁判のパターンなのかもしれませんが、、この裁判が特徴的なのは「事実認定(やったかやってないか)」ではなく「倫理的判断(行った行為が違法かどうか)」を争っていること。

うまい例が思いつかなくて変な例ですいませんが、「人を刺して死亡させた」ことは認めているが「それが悪いことなのかどうか」で争っているような感じ。

検察官を翻弄しまくったoffice氏の奮闘 – 佐々木俊尚の「ITジャーナル」

「あなたのCGIの操作はイレギュラーじゃないんですか?」
「イレギュラーかどうかは私にはわかりません。ACCSにはそれをイレギュラーと思う人もいるでしょうし、そう思わない人もいると思います」
「じゃあそういう操作を意図した人もACCSにはいる?」
「そうかもしれません」
「意図してるんだったら、わざわざあなたが脆弱性を指摘する必要がないのでは?」
「……たとえ話をしていいですか?」
「どうぞ」
「アイスターという会社があって、経営している旅館がハンセン氏病患者の方の宿泊を拒否した事件がありました。そしてこの問題への抗議文を書いた人の住所と名前を、ある時アイスターはウエブで公表してしまったのです。これはアイスターが意図した行為だったと思うのですが、多くの人が抗議して、この行為は是正されました。だから意図していたとしても、指摘することは必要だと思います。」

検察官は言葉に詰まってしまった。法廷には十数秒間、沈黙が流れた。

*Clip—–
ACCSの個人情報漏えい問題、京大研究員を不正アクセス禁止法違反で逮捕 – INTERNET Watch

Management Team

2004/10/20(Wed) Clip

ファストリ会長「ユニクロ、世界ブランド目指す」 – 日経新聞

柳井氏はまた「世界最高水準の経営チームが真の顧客志向を持った社員とともに正しい信条を持ち、世界一のカジュアル企業になるという理想を持って日々の経営や業務を遂行する」との考えを示した。そのうえで、グローバルブランドを確立できるかどうかは「企画・生産・販売の一貫体制を低コスト、高パフォーマンスにするという当たり前のことを誰よりも考え抜き、勇気を持って実行することにかかっている」と強調した。

ふむ。

ある日本のベンチャー経営者の本音

2004/09/28(Tue) Clip

ある日本のベンチャー経営者の本音 – CNET Japan

「でも、中でもいちばん大きな日米の違いは、日本のエンジニアのマインドセットですね。彼らはシリコンバレーのエンジニア連中みたいに、よくも悪くも、自立していない。カネのことには概して無頓着で株をたくさんよこせとか言わない。そこはいいんですけれどね(笑)。その代わり、このチームでずっと皆で一緒に働きたいとか、自分が大好きなこの技術に関わっていられれば幸せ、という人がほとんどだ。会社が少し悪くなったとき、自分がレイオフされたり、仲間がレイオフされるかもしれないという環境には、ついてこられない。それが、僕が借金をしたいちばん大きな理由なんですよ」

(略)

「もちろんIPOは素晴らしいとか、そういうことは日本のエンジニアも皆、理解しているんです。でもそれをカネに還元して考えない。充実感とちょっとのボーナスでいい。その代わり、リスクは社長が全部とってくれと。俺たちにはわからないから。そういう感じなんだな。これは日米の両方を経験してみないとなかなかわからない違いでした」

(略)

ただ、ひとつの会社の中に、個人保証付きの借金をしている人と、していない人が両方存在するというのも、創業者以外のコア社員にとっては結構きつい話で、最後の最後にはそういうリスクを取っている社長と、取っていないその他大勢、という構造になりやすい。よって、全員参加型のシリコンバレー的なドライな冒険にはなりにくい。日本で、創業社長の株式持分が、その他の社員に比べて圧倒的に大きい背景には、こんな事情もあるのだ。

分かりやすい。

なかったのですかそうですか。

2004/09/17(Fri) Clip

起床後の雑感 – 切込隊長BLOG ?俺様キングダム

藤田普氏のBLOGが自社に移転
アメーバブログに晴れて移転した藤田氏のBLOGで「インターネット企業においては、知名度はページビューを産み、信頼感はECを増大させる」とのことで球団経営に前向きなご高説をぶち上げ。じゃあ、どこぞの奥さんは知名度を上げてページビューを産み信頼感を醸成してECを促進させる効果はなかったのですかそうですか。

おもろい。

あの人だったら、なんて言うかな?

2003/09/11(Thu) Diary

少し早いけど秋空

最近、心がけている事。何かものを作ったり、何かを誰かに話すときに、「今からそれを伝えるあの人だったら、どんな事言われるかな?」と言う事を考えてから、実際にその人に会うようにしてます。

効能は二つ。ちょっとネガティブな面として、「こういうネガティブな意見言われるかな。」という事があらかじめいくつか思いつくので、あらかじめそれに対応したものを出せる。ポジティブな面として今までそれを作っていた自分とは違うキャラになるので「あの人ならこういう視点でアイデアくれるかも」という感じで、アイデアが増える。

そういうキャラが最近増えてきて、マーケッター・経営者キャラ、プログラマーキャラ、デザイナーキャラ、PCよりは携帯でウェブに慣れてるキャラ、何を言ってもまじめに取り合ってくれないキャラ、など…。それをすると、少しなんかよくなる気がする。